ペンネーム:匿名希望 30代女性からです。
私の母は60代後半です。
50を超えたあたりから、
・被害妄想が強くなる
・過去の嫌だった思い出ばかりを語る
・人に対してアタリが強くなる
・愚痴や不平不満が増える
・物事を湾曲して受け取り、勝手に憤る
・テレビや週刊誌などの、与太話を信じる
・感情のコントロールができない
・なんでも否定から入る
などの兆候が目立つようになりました。
日常のコミュニケーションに支障があるほどではないのですが、
「あれ?お母さんってこんな感じだったっけ?」と違和感を感じることが増えました。
はじめは、私が大人になったことで
これまで見えなかったものが見えるようになったのだと思っていました。
しかし、朝倉先生の話を聞いたり、
書籍を読んだりしているうちに
学びをやめてしまったことで、
加齢による脳の退化に抵抗できていないのだと分かりました。(頭の老化)
今の状態は、本人にとっても周囲にとっても
良くないと思うので、
何か学ぶことをしてほしいと思っています。
私も、できるだけ母が行ったことのないようなお店や旅行に連れ出して
新しい経験を一緒にするように心がけていますが
本人が「学びたい」「新しいことをやりたい」という気持ちにならないと
焼け石に水だと感じています。
本を進めても「老眼で見えづらい」
スマホやパソコンも「騙されそうで怖い」
お金がかかる、他に忙しい・・・
など言い訳ばかりされてしまいます。
60代を超えた母のやる気スイッチを押す方法は
なにかありますか?
朝倉先生は普段どのようにして
学ぶ気のない人たちの意識を変えていらっしゃるのでしょうか。
先生の真髄に触れるような質問で、有料級になってしまうかもしれませんが・・・
エッセンスだけでも教えていただけると嬉しいです。
はい、お母さん思いのペンネーム匿名希望、30代女性からのご質問です。
この答えは、次にチャプターを分けてお話しさせて頂きますね。素敵なご質問ありがとうございます。
老いる
今回のご質問者様のメッセージは、ご両親の甥に直面している人たちは必ずと言っていいほど、体験、経験される事柄ではないかなと思います。
まさに私がそうでした。毎日のように、電話がかかってくる、愚痴や不満を母が語る、被害妄想になる、人のせいにする、過去に許せない出来事を語り始める。
いや〜「お母ちゃん、どないしたん?お母ちゃん人のこと愚痴や不平不満、一切言わへんかったやん!」
そうやって母が愚痴ることを止めようとしていた自分がいました。ですが、老いるっていう事はそう言うことなんだなと言うことを、後付けで私もわかるようになったんです。弟からも電話が来ました。
「姉ちゃん、もう勘弁してって言うて!」って
「1時間に5回ぐらい電話かかってくるで、もう携帯電話没収してくれや!もうあかん...」
もうその後はですね、もうショッピング、テレビショッピング、テレビを見てはいろんなものを買ってしまったり、注文したり、使いもしないのにパソコンを買ったり。
「お母ちゃん、パソコンどないすんの?」って「衛が使う!」弟が使うとかって言って、結果的に携帯電話も、弟と私とお嫁さんしかかけられないようにしてしまいましたが、今思えば、いやもっと好きなようにやらしてあげれば良かったなって思うことって、いっぱいあります。
親孝行って何なのか?
やがて私たちが行く道です。もうあまりにも母が変わりすぎてしまって、びっくりした私はもう母に
「お母ちゃん、そんなん、人のこと悪う言うたらあかんで!どないしたん?」って言って母を責めてました。
ですが、自分自身も情けなくなったり、様々な思いが宿りましたね。
老々介護が難しくて、父が、優しい父が母に対して暴力的になったり、そこに耐えかれなくって施設に母を預けることを決め、最終的には夫婦が離れ離れになって7年間、7年間になりましたが、近くにいた時は、週末父と母は土日は会うようにしてましたが、やはり施設を抜け出すとビールを飲んだり、タバコを吸ったりで、いろんな問題を起こしたり、最終的にはその施設に居れなくなって、穏やかで決して人の愚痴や不平不満を言わなかった優しい母が、どんどんどんどん老いては脳が縮んでいくのか、子供返になるのか、見たくない姿を見せてくれました。
あまりにも衝撃が強くって、母のことを一度だけ愚痴ったことがあります。その時に言われた言葉
「朝倉さん、朝倉さんのお母さんは全身で朝倉さんに教育をしてるんだね」
「老いたらこうなるんだよ...」って...
それを言われた時に涙が溢れてました。
そして私は母に電話をかけました。
「お母ちゃん、怒ってばっかり言って、お母ちゃん、責めてばっかりでごめんな、オモニごめんな...オモニ一生懸命生きてきたのにな」って、その時に電話口で
「私の方こそごめんやで、無理ばっかり言うてごめんな...」って言ってましたが、いやいや、老いるって言うことはそう言うことではないかって言うことなんですね。
未解決だったことを解決しようとする。
まさに老いるって言うことはどう言うことなのか。脳が小さくなってくると、過去に未消化だったことが浮上してくる。過去に解決できなかった問題が、いつまでも頭の中に堂々巡りになる。以前もお話しさせて頂きましたが、母がもう難しいと言うタイミングに、父と一緒に「お父ちゃん、アボジ、今このタイミング、会えへんかったらわからへんで!」って言うことで、電車に乗って父と二人で、母が入院してる病院にやっとの思いでたどり着きました。
その途中に休憩で喫茶店に行って、父に「何飲む?」「レスカ」「ふる!」って言いながら母を訪ねて行ったところ、病院にお見舞いに行った瞬間、母が言った一言
「あんた、あの子とまだ付きおてんの?」
その瞬間に父が「帰る!!」面会時間3分
「は〜?!」って
それも未消化だったんですよ。
母にとっては許せないこと。その許せないことがずっとずっと頭の中で堂々巡りになって、父を見た瞬間にそれを確認しようとした。老いるって言うことはどう言う意味なのかって言うことも含めて、可愛い母が老いていく姿を私は拝見させて頂きました。
そして、もういよいよ危篤って言われて12日間、母は頑張ってくれました。
最後、本当に唇を噛みしめてそれでも生きようとしてました。介護病棟の看護師さんが
「はるこさんは、これが一番したかったんやな、娘さんの側におりたかったんやな!」って言ってくれたんですね。
ごめんなさいね、この今日の質問者さんのメッセージは、親を親の介護で苦しんでる娘さん、息子さんが、やがてみんな経験する道です。
どうぞ、お母様を目いっぱい抱きしめてあげてください。美味しいものを一緒に食べてください。手料理を食べさせてあげてください。たくさん質問をしてあげてください。いっぱい会話をしてください。買い物も一緒に行ってあげてください。赤ちゃん返りします。どんどんどんどん赤ちゃんに返って行きます。
ですが、自分を産んでくださった大切なお母様。大事に大事にするって言うことはどう言うことなのか。老いると言うことはこう言うことであるって言うことを、身をもって教えてくださってるんです。
今日「7つの力」LIVE講演会もあります。
是非一緒に参加して頂いて、お母様と共に解説をして頂いたり、そんな機会をこれからも作っていきますから、
一緒に何かをする
一緒に何かを見る
一緒に体験を積む
一緒に時を刻む
是非私に代わって、目いっぱいお母様孝行してください。
よろしくお願いします。
年寄り笑うな行く道じゃ、子供を叱るな来た道じゃ
この言葉も仏教用語だって言うことで、教えて頂いたことではあるんですが、やがて私たちも行く道です。
そして、老いるってどう言うことなのかって自分でもわからなくなる。そんな事ってありますよね。子供はどんどん大きくなりますが、両親の介護はいつ終わるのか?なんて分かりません。
もっと言うならば、本当に昔元気で、昔はつらつとしてかっこよかった父が母が、どんどん姿も変わり、思考も変わり、発する言葉も変わってくる。ここってやっぱり娘としては、息子としてはショックだったりしますね。
ですが、やっぱり私たちもやがて行く道です。
そんな中で、自分を産んで育ててくれたご両親に、どれだけの感謝の気持ちを込めて、時間を使うことができるのか。優しさ思いやりとは相手のために時間を使うこと。この真意を、この本当の意味を、今私は心から感じてます。
優しさ思いやりとは相手のために時間を使うこと。自分にどれだけの時間を費やして尽くしてくれる人がいるのか。それが当たり前だと思ってはならない。
ある意味、時間泥棒に振り回されて、本当に自分を愛してくれてる人を見てなかったりすることってありませんか。
男性も女性もそうです。
自分のことを本当に好いてくださって、尽くしてくださってる人をないがしろにして、ある意味、言い方悪いですが、見せられるところに時間やお金を使ったり、また振り回される人に大切な時間とお金を使ったり、そして気がついた時に、その人の存在はいなくなって
何のためにその時間を費やしてきたのか?
何のためにそのお金を使ってきたのか?
そんなことを悔い改めるタイミングもあるのではないでしょうか。
人間ですからね。
いっぱい失敗を繰り返したり、恥ずかしいこと、みっともないことを繰り返し、
本当の意味で大事にすべきものは何なのか?
本当に愛おしい人は誰なのか?
それを気付くって言うのは、もっともっと後なのかもしれません。
私もいっぱい色んな経験を積み、愚かな自分を悔い、アホやなと思うこともたくさんあり、ポンコツな自分を反省し、これからもさらに精進を重ねていきたいなと思ってます。
どうぞ、へんちくりんな私ですが、これからも末永くお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
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