一万円札をギュッと握りしめた店主 実はこれは、僕自身が実際に体験したことなのです。 だいぶ前の話になりますが、ある日、人気のラーメン屋さんで食事した時のこと。 確かに美味しいラーメンでした。 満足してレジに向かうと店員さんが「細いのはありませんか?」と言います。 財布分けると、生憎小銭も1000円札もありません。仕方ないので一万円札を差し出したところ、その店員さんが「あ〜」と大きなため息をついたのです。 せっかく美味しいラーメンだったのに、とても残念な気持ちになって店を出ました。 それから数日後、待ち合わせをしていた友人が遅れるというので、小腹も減っていたしすぐ近くのお店で食べながら、時間をつぶすことにしました。 入ったのは偶然にもまたラーメン屋さんでしたが、数日前に行ったラーメン屋さんとは違って、店内にお客さんは一人もいません。 ご主人と奥さんが二人でやっている静かな店でした。それでも入ってしまった手前、席に座ってラーメンを注文しました。そして食べ終わってお会計を済ませようとすると、またもや細かいお金を切らしており、1万円札しかありません。 すると店のご主人は、僕が渡した 一万円札をギュッと握って「ありがとうございます!」 と言ってから、お釣りを渡してくれたのです。 それからと言うもの、僕はこの人たちのためにお金を使おうと心に決め、このお店に通いました。 ラーメンはイマイチだったのですが、唯一美味しいと思えた「唐揚げ定食」をいつも注文しました。 僕がこのお店に通ったのは、ご主人の態度に感動したからであって、厄を払う目的ではありませんでした。でも気づいてみると、そのお店に通っていた頃は何かといいことが続いたのです。 ところがある日お店に行くと、ご主人は不在で奥さんだけがいました。 「あれ?今日はやっていないんですか?」と聞くと 「すみません、主人が倒れて店をたたむことになりました...」と言います。 さらには「そうですか。それは悲しいです...」という僕に 「今日最後に来るお客さんに、お前からお礼を言っておいてくれ」と主人に言われてきたのです。 「今まで、本当にありがとうございました...」と涙ながらに言うのです。 同じお金でも、この人たちのために使ったお金は、どれだけ生きていただろうかと改めて思いました。 新しい店や潰れそうな店にお金を落とすという方法には、最
あまり マイナスの話はしたくない私ではありますが、これはどうしてもシェアしておきたいなと思う事柄がありました。Voicyリスナーの皆様にお伝えさせてください。 10時30分ラストオーダーのお寿司屋さんに入った時のことです。 時間は10時10分、夜の10時10分。 そのタイミングに、ほんの少しだけビールを飲んでおつまみを頼んで、そして少しだけお寿司食べたいなと思って入りました。 「ラストオーダー10時半ですがよろしいですか?」 「はい、大丈夫です」 カウンター席に座らせていただきました。そしてビールを1本頼んで、おつまみを取って、そしてお寿司を食べて、気持ちよく最後の1日を振り返りながら非常に一人時間を堪能してたタイミング。 そのタイミング、私はカウンター席にいたということもありまして、厨房の中にいらっしゃる板さんが片付けを始めました。ボックス席にはまだまだたくさんお客様がいらっしゃいました。そしてまた次から次へと海外のお客様が入って来られます。その度にお断りをされていました。 そんな中、板さんが片付けるお姿があまりにも衝撃的だったんです。本当にショーケースの中にあるネタを、きっとそのネタは明日のお寿司に使うネタです。そのお寿司のネタをバットの中にバサ!バサ!バサ!と、まるで物を捨てるようにバットの中に入れ、そして音をガチャガチャと鳴らしながら片付けをするその様。 その時私は最後の締めの巻物を食べてました。冷茶お願いしたところ「有料ですがいいですか?」って言われたので「はい、結構です」ということで、有料で冷茶を頼んで、そして最後の締めの巻物を食べてる時、食べ終わった後にその方が 「今度はゆっくり来てくださいね」 とおっしゃいました。 私はその時、食べ終わった後に一言だけ、本来言うべきことではなかったのかもしれませんが、どうしても気になったがゆえに、そこの胸元にあった名札を見ながら 「〇〇さん、最後の片付けがあまりにも乱暴でびっくりしました。〇〇社長、悲しまれます」って言って、そして席を立ち、21年間通っていたお店っていうこともあって、レジには昔馴染みのお姉さんがいらっしゃったがゆえに 「最後の後片付けがあまりにも乱暴すぎて残念でした」 ていうことは、言葉に出させていただきました。 その店ができる前から知っていて、その店ができてからも社員と共に何回も行き、たくさんのエピ