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「日本一のお茶汲みOL」の話を初めて聞いて納得出来たこと。2022年7月7日

  日本一のお茶汲みのOL  日本一のお茶汲みのOL  会社に入った。 お茶汲みをやらされた。 三月、半年、あいかわらずお茶汲み。 ぷうとふくれた。 不愉快でしょうがない。 あるとき、ふと、思った。 「よし、それならいっそのことお茶を汲ましたら日本一のOLになってやるわ」 お湯はどんな状態がよいか、グラグラ煮え立っているのをお茶にかけるか、グラッときたらすぐおろして使うべきか、お茶の葉はどれくらいの分量が必要か、お茶椀はあたためて出すべきか、そのときの温度はどれほどか。 お茶を汲むたびに条件をかえてみた。 その条件と結果をノ-トに書きこんでいった。 職場の上司や先輩に天ぷら、おすしをご馳走になることがある。 本職の淹れたお茶はうまい。 こういうとき、イヤ味にならないように、店の主人にそっと訊ねた。 「さあ、うまいんだからうまいんだよ」といわれるときもあったが、「なんといったって、お湯と温度とお茶の葉の分量の関係だよ」と、得意そうに教えてくれるところが多かった。 ノ-トが3冊になった。 いつの間にか、1年経っている。 後輩が入社してくる。 彼女はお茶汲みをやめなかった。 春が過ぎて筍が出まわって、それから梅雨に入ろうとする頃、外出先から帰った係長がお茶を一口飲んでいった。 「うまいな、やはりわが社のお茶がいちばんうまいな」 彼女、黙っていた。 その声につられるように、「そうなんだ、わが社のお茶がいちばんいいね」という声が立った。 「わが社」から「わが課」になり、「わが課」から「〇〇さんが淹れてくれるお茶」になった。 また、1年経った。 彼女にとって、OL3年生の夏がすぎ、秋になった。 突如、辞令が出た。 「社長室付主任を命ず」 男の社員顔負けの昇進である。 「私、入社して3年ですけど、なにかのお間違いではないでしょうか」 人事部長に申し出ると、「いや、間違いではありませんよ。わが社の人事部の目はフシ穴ではないよ、君」と、肩をたたかれた。 「君は、社内で、というよりも東京じゅうでいちばんおいしいお茶を淹れられる人だ。 あんなに微妙なものをコントロ-ルできるのだから、仕事もできるだろうと周囲のものにもきいてみたら、やはりそうだという。 つまり、大切なことは、君がお茶を淹れることをマスタ-することによって、仕事の手順、要領を覚えたことだね」 「礼...

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