「トップセールスレディ育成塾」第3期卒業生に充てた私からのメッセージです。
第 3 期卒業生宛て朝倉千恵子メッセージ
こんにちは。朝倉です。
皆様のご活躍は、本当に目を見張るものがあります。 本当に素晴らしい塾生と会えた事を、私は心から感謝します。
早いもので3期生の皆様は、明日がいよいよ卒業式です。
毎回卒業式が近ずくと、胸がドキドキします。
スタート時の一人一人の表情が鮮明に浮かびます。
一緒に学んだ時間は、20 時間...。 一日にも満たない短い時間なのに、 何故こんなに情が出るのでしょう。
皆さんとの出会い、共に過ごしてきた時間もそのきっかけの一つでしたが、 最近「出会い」についての考えが、少し変わりました。
私は今まで、「出会いには偶然はない」と、ずっと言い切っていました。 しかし、ひょっとしたら出会いは単なる偶然かもしれない。 その偶然を自分の手で、必然にするのか、 或いは出会った後に「あれは偶然ではなかった」と気付くような出会いが、 本当に価値ある出会いなのだ...
そんな風に感じるようになりました。
私は研修や講演を通して、年間 3,000 人以上の方々とお会いします。 しかし、そのほとんどが、一度限りの出会いです。
その中でも、まれにその後に何度も会う人が出てきます。 ある意味、この出会いは自分自身が偶然を必然にかえているのです。 出会いは求める心が引き寄せる...。 そして、偶然と思われたその出会いが運命の出会いになるのが、 必然の出会いなのです。
今回塾生の様々なチャレンジを見て、そして感動的な話を聞いて、 どうしても皆様にお伝えしたいなと思う事がありました。
明確な夢とビジョンをもって走ること、 その夢やビジョンがあるからこそ、今の私がどれだけ支えられているか...。
私は在日韓国人です。
子供の頃の夢は、客室乗務員(スチュワーデス)でしたが、
国籍の問題で「あなたは無理だ」と言われました。
日本で生まれ育った、在日3世... 日本の人と同じように生まれ育ったにもかかわらず、夢も持てないのか... とても悲しくて悔しかった思いを今も忘れません。
しかし、それが私のバネ、原動力になりました。
平成10年...
札幌での営業応援から東京に戻る飛行機の中で JALのスュチュワーデス研修(3泊4日のプチセミナー)があることを知りました。
客室乗務員に憧れた女性が、全国から大勢集まりました。
中には、同じ研修を3回も4回も受ける人もいました。
私は、一生懸命研修に挑みました。
ロールプレイは機内でのお茶だしと、ウオーキング...
くい入るようにトレーナーを見ました。
立ち居振る舞い、言葉使い、気配り、目配り、心配り...
研修最終日に感想を求められました。 「この4日間、朝倉さんは、もっとも熱心に参加してくれました。 我々トレーナーから見てもビックリするほどの集中力でした。 こちらが緊張するくらい、一生懸命でした。ぜひ今回の研修の感想をお話し下さい」と・・・
「私がこのセミナーに来た本当の理由を話します...」と言ったら 会場の方がぜひ話して下さいと言ってくれました。
私はこの研修にきた本当の理由を、正直に話しました。
「私は在日韓国人です。 子供の頃の夢はスチュワーデス(客室乗務員)になることでした。 しかし、子供の頃
...大きくなったら何になりたいの??
と、先生に聞かれ、
『スチュワーデス!!!』と言ったら
先生に
あなたはなれないのよ...って言われました。
(どうして???)
あなたの国籍は韓国だから...
(え?? 何故???...)
日本の地で、日本の人と同じように生まれ育ったのに...
私は夢を持つことも出来ない...
今回、札幌の出張の帰りにこの研修があることを、みつけました。 一度でいいからスチュワーデスの人が着ている、制服が着たい... ただそれだけでした。
夢を失った私の小さな小さな願いが、 あの憧れのスチュワーデスの制服を着ること...」
会場にいたみんなが泣き出してしまいました。
その時、一人のトレナー客室常務員の方がこう言いました。 「私の後輩にもいました。 昔はなれなくて夢を諦めた人がいっぱいいたって... 彼女は、念願のスチュワーデスになれて、誰よりも喜んでいました」・・・
私の本音の話を聞き、 会場で一緒に泣いてくれたみなさまの涙を、私は一生忘れません。
私の子供の頃とは違って、 今は客室常務員にも、弁護士にもなれる権利が生まれましたが、 私の子供の頃は、夢も持てなかった。
夢を持てなかった私が、
今明確な夢とビジョンを持って走っている。
挫折の数、失敗の数だけ人は大きくなれる...
私はお陰様で人の傷みがわかりました。
結婚、出産、離婚しかし後悔はしていません。
色々あったからこそ 今があります。 これは先に書いた「出会い」と一緒。自分の意志で、 ものの見方や考え方を変えることで、すべての出来事を 「必然」としてとらえられるようになったのです。 今の自分があるのは、あの時の私があったからこそだ と感じるのです。
これから、絶対にもっともっとよくなります。 私は皆様との必然の出会いを永遠の出会いにしたいと、心底思っています。 それぞれの塾生の新たなるチャレンジに大きな刺激を受けています。 私の財産は皆様です。
そして私は塾生の皆様を誇りに思っています。
先輩塾生の皆様 また新たな卒業生がそれぞれの夢の実現の為に頑張っていきます。 どうか見守ってあげて下さい。
そして、この度卒業を迎える皆様
卒業式は、新たなる旅立ちの場です。
一生懸命頑張った自分を、ぜひ褒めてあげてください。
明日お目にかかれますことを楽しみにしています。
朝倉千恵子
いかがでしたか。
19年前に書いた、「トップセールスレディ育成塾」第3期の塾生の皆様に送ったメッセージです。
今、読み返してみても、あの当時のことを子供の頃のことが蘇ります。
すが、夢はやっぱり見るものではなく叶えるもの。
私はもちろん客室乗務員にはなりませんでしたが、それでも、客室乗務員の方々が私の「トップセールスレディ育成塾」に何人も参加してくださいました。数多くの塾生たちの中には、客室乗務員経験がある方がたくさんいらっしゃいます。
そして私は中学校の時に弁護士になりたいなと思いました。
その時も「あなたは韓国人だから弁護士にはなれないのよ」って言われました。
今は弁護士にも、客室乗務員にもなれる時代です。
だから自分の目の前で起こる現象をあれもだめだ!あれも無理だ!できっこない!と思うんではなく、自分は出来ると信じて諦めないでやり続ける。
夢は見るものではなく叶えるもの!
ぜひ、自分の無限の可能性を信じて、全力投球で邁進して欲しいんですね。
私は今年61歳になりました。
やはり、高井伸夫先生、藤木相元生、財部一郎社長をはじめ、人生の大先輩がものすごく大事にしてくださいました。
日本の大切な文化を、日本で生まれ育った私に一切の差別意識もなく、丁寧にまた厳しく指導育成してくださった、天国にいらっしゃる人生の大先輩にも、恩返し恩送りをしたいんです。
日韓の架け橋、そして自分が出来る精一杯を、これからの人生の中でも実現していきたいなと言うことを思います。
今日、なぜかこのメッセージをもう1回読もうと言う、そんな気になった朝でした。
ぜひこのVoicyを聞いてくださってる皆様、
なりたい自分になるために
自分が叶えたい夢を夢のままで終わらせるのではなく
叶えるために日々一緒に精進を重ねてまいりましょう!
これからもよろしくお願いします。
朝倉千恵子でした。