毎週水曜日は、Voicy リスナーの皆様からの質問にお答えする日です。仕事のことや人生のことで、知りたいこと、悩んでいることをお寄せいただいたご質問に、私の考えでお答えさせていただきます。1つのものの見方、考え方の参考になれば嬉しいです。
今日はどんな質問が来ていますでしょううか。
それでは見てまいります。行ってきます! 見てきます!
ペンネーム なかいさん、40代男性からです。
朝倉先生は、会食で使うお店を選ぶときに
味や価格以外で見ているポイントはどんなところがありますか?
日頃からたくさんのお店に行かれていると思いますが、たとえばはじめて行ったお店で「次回以降、会食にも使えそうかどうか」を判断するための朝倉先生なりの条件はどのようなところでしょうか。
お手洗いの清潔さ、おしぼりの質、スタッフの方の対応など人それぞれ見ているポイントがあると思います。
言える範囲で具体的に教えていただけると嬉しいです。
はい!なかいさん、40代男性からの質問です。
ここに関しては、朝倉なり、私なりのこだわりがあります。是非チャプターを分けてお話しさせてください。参考になると嬉しいです。
ペンネーム なかい様、ご質問ありがとうございます。
私の考えをお話しさせていただきます。
私が会食のお店選びで重視するポイントは4つです。
まず1つ目は、清潔さ。
これ、清潔感があるお店かどうかというのは、会食においては非常に重視します。
まずは1つ目、清潔感があるかどうか。
店内全体が清潔であること。特にお手洗い、水回りがどうなってるのか。トイレの清潔さはサービスの質を示す重要な指標だと私は思ってます。
自分が個人で食べに行くお店とは違い、お客様との会食、接待などでお店を選ぶとしたら、この清潔感のあるお店かどうか。そこを見るためにはトイレは絶対に外せない空間です。
2つ目は、スタッフの対応です。
お客様を大切にする姿勢を持ってるかどうか。心地よい接客をできるかどうか。
初めて来店したお店でも丁寧に対応してくださる、温かい雰囲気のお店は、自分がそれを体験していいなと思ったからこそ「ここは是非とも会食に使いたいな」ということを感じるわけですね。だからこそスタッフの対応も譲れないポイントの2つ目です。
3つ目が、細部へのこだわりです。
それはおしぼりや食器の質、高級感だけでなく、例えば使い心地であったり、そして清潔感があるかどうか。
その器をどのようなこだわりを持ってるかっていうことも「こだわりすぎてるとちょっと申し訳ない、邪魔くさい感じがする」んですが
「あっ!こういう意図、目的を持ってこの器を使ってるんだな」って。これって細部へのこだわりならっていうことも含めて、とても大事にしてます。
あとはおしぼりは、もう例えばおしぼりが臭いとかもありますよね。本当にその袋から開けるおしぼりでとっても臭うものとかってありますが、そういうところはまずはお客様接待には使いません。会食にも使わないですね。
私はちょっと臭いに敏感ということもあって、封を開けた瞬間のおしぼりの匂いが気になるとおしぼりも使えないっていうぐらい、実は昔はさらに神経質でしたが、今でもやっぱり匂いは「これはちょっと手を拭いたりするのも拒むな」っていうところありますね。おしぼりの匂いは気になります。
4番目が、店内の雰囲気です。
落ち着いた空間でお客様と対話、会話がしやすいかどうか。ここはやはり見ている部分ですね。
初めて訪問させていただいた場所、空間。その時に「あ、このお店は是非ともお客様と一緒に使いたいな。また来てみたいな」もっと言うと「味が美味しいな」っていうのは、実はお店選びは当たり前であって、まずいお店はなかなか次にお客様をお連れしたいと思わないですね。
私、本当に「美味しいな!」と思ったら社員を連れて行きたいということで、昔、東京でも毎月未来会を行い、そして社員に食べさせたいなと思って「美味しい」と感じたお店は必ず未来会で使いました。
そこも含めて自分の社員にも喜んでもらいたい。そしてその社員にも連れて行きたいお店は、お客様接待にも会食にも使わせていただきました。
気持ちのいい空間かどうか。味はもちろ ん、味は「美味しい」なのは基準の中では当たり前で、プラスアルファのサービスができるかどうかが決め手ではないかなと思うんです。
重要な4つの要素。
1.清潔感
2.スタッフの対応
3.細部へのこだわり
4.店内の雰囲気
トイレがきれいかどうか。
水回りが美しいかどうか。
ここはとても大切なポイントです。
清潔感を判断するにはやっぱりトイレは外せないですよね。特に飲食店においては、お手洗いがきれいというのはもう絶対です。
どんなにおいしくてもトイレの使い方が乱雑であったり。ここにはですね、やっぱりお使いになられるお客様層も出てくるんですね。だからこそ、やっぱり綺麗に使ってるお手洗いはお客様も綺麗にしてくださいます。そこも含めて、お店のお客様層もお手洗いを見るとわかるって言っても過言ではないかもしれません。
参考になると嬉しいです。
あとは例えば、古いお店であったとしても、床がベタベタではない空間ってあるんですね。これちょっとチャプターを変えて、私の感動したメッセージを次にお話しさせていただきます。
このタイミングで、この話は絶対にしたいなと思う話が今降りてきました。
これを今からお話しさせていただきますが、
聞いてみたいですか?
聞きたい?
本当に聞きたい?
もしも聞きたくない人は飛ばしてください。これは実際にあったお話です。
私が2003年2月1日から帝国ホテルタワーにオフィスを構え、そこで仕事をしていた時に、社員も好むお店、また社員から教えてもらって、私が行って「あ、ここはいいな」と思うお店、そういうお店が何店舗かありました。そしてその店は今もあります。21年間通っている、とあるお店のお話です。
コロナで私も36年住んでいる東京を離れ、2021年9月3日、ちょうど今ぐらいの時期ですね。3年前の今頃の時期に名古屋のマンションに引っ越しました。
これは自分自身が集めてきた、やっぱり大事な大事な大事な家具も、そのマンションにしっかり合うようにということも考え、引っ越しをしたっていう経緯があります。で、今日はその話は横に置いといて。
21年間、本当に年に1回も行けてない、ましてや帝国ホテルから丸ビルに本社を移してからの10年間10ヶ月の間は、何年間、3年も4年も行ってない場合もあったんですね。まあそんな中、店長が変わり、スタッフの方々も変わり、私のことを覚えてくださる人もいない中、コロナ禍でホテル住まいをしてる中、私はコロナのタイミングで東京の日比谷のホテルに泊まる時には、必ずと言っていいほどその店を訪ねてました。
一人ですから、いっぱい食べたくてもなかなかたくさん注文できないんですね。
ですが「もし食べられなかったら持ち帰ってもいいですか?」って言ったら、非常に好意的に「いいですよ」って言ってくださって、そのラッピングのあり方がものすごく丁寧なんですね。
そして毎回毎回、瓶ビールからスタートして、自分が食べたいものをいくつか頼んで、そしてそれを3分の1もしくは半分食べて、後は持ち帰るということで、1人ではありますが5品ぐらいは注文する。ま、お店にとってみればありがたいお客様であることは事実だと思います。
そんな私、何回も何回も通ってる中で、厨房の方々が私のことを覚えてくださり、そのうちに、やっぱり、まかないのお料理とかサービスの品が届くようになったんですね。
一人で食べるわけですから、プラスアルファの食材はやっぱり頂いたもの、出してもらったものは絶対に食べ残してはならないということで、それを先に食べて、自分が注文したものは食べられなかった場合は持ち帰るという、あり方を取ってたんです。
ちょうどその日はお店の閉店間際、9時30分がギリギリのタイミングではあったんですが、9時にお店に入りました。そして自分が頼みたいものをいくつか頼み、その時に厨房の料理長の方と目が合い、そして指をさすのが「これはあなたのものだよ」って言って、小籠包などを用意してくださってたんですね。
そしてそれが届き頂きながら、その厨房を見ると、ちょうどラストオーダーをした後にアルバイトのスタッフはもう着替えて帰る。10時が閉店なんですが、そのタイミングに見た光景は、厨房にいらっしゃる全ての料理人の方々が、その厨房の器具を一生懸命磨いて、水洗いして、背の届かないところはジャンプして吹いてたんです。
「あっ!そうか」と。このお店は古いお店ではあるけど、汚いお店ではないなっていうことは以前から思ってました。それは中華の場合は床がベタベタになったり、ハイヒールで転びそうになったりするんですが、不思議とそのお店はとても古いんですが、21年間通ってるわけですから、さらに歴史があっても30年以上のお店かもしれませんね。
そんな中、最後に厨房にいらっしゃる料理長を含め、スタッフの方々が厨房の中の器具を全部綺麗に洗って磨いてたんです。
そしてお手洗いが2階にあって、私が最後にお化粧室を使った時に、2階のテーブル席の椅子は全部テーブルの上に上げて、床を磨く段取りを整えてたんですね。
私、思ったんです。「あ、この後始末の美しさ、この後始末の習慣が、このお店が長く存続してる秘訣なんだな」っていうことに気づいたんです。
さて、そのお店はどんなお店なのか? 刀削麺のお店なんですね。
西に安いと書いて「XI’AN」西安のお料理。正式名称をこの後調べたいと思うんですが、そちらのお店の最後の後始末、厨房のメンバーがきれいに片付けて帰る、あ、の姿に感動しました。
その前に大好きなお寿司屋さんの、もうバットにネタを放り投げる姿を見て衝撃だったら、が故に、よりいっそう感動したっていうのが実話です。このお話も参考にしていただければありがたいです。
チャプター欄にお店のお名前を調べて、そこに書かせていただきます。
好きなお店は、やっぱり味はもちろんのこと、付加価値をお客様は買いますよね。
私が28年以上通っている稲庭うどんの店は、味はピカイチなんです!感じ悪いけど!
ですが、本当に味は変わらず美味しいんです。
あとはやっぱり、初代のママさんのお約束。「この店、ご贔屓にしてくださいね」って、その言葉を胸に28年間通い続けてます。最近はちょっとずつ感じ良くなってますよ。
何よりも大事なのは、味が変わらないということですよね。その間、厨房の料理長も私の記憶では3回は変わってるんですね。それでも味を継承されてるっていう事は、料理長のこだわりだなと思うんですよ。すごいすごいことです。これもまたすごいなと思うんですね。
どんなに感じよくっても、味がおいしくないと潰れるの、一瞬ですからね。
やっぱり食べ物商売のお店を継続するのは大変ですよ。10年、20年、30年と続いてるお店には訳があります。
まあ私は有楽町の帝国ホテルタワーといえば、もう何と言ってもイタリアン料理の「チャオ」さん。「チャオ」さんは、もう社長も今75歳になるとかって先日おっしゃってましたけど、お店の場所が変わっても、いつ行ってもいっぱいです。
「チャオ」さんは従業員の方々も歴史が長い。皆さん、とっても素敵です。「チャオ」さん、大好き!
21年前に「チャオ」さんに社員がよーく行ってました。もうお昼は必ずって言ってるほど「チャオ」さんでみんなで食事をしてたってこともありまして、「チャオ」の社長様とのご縁もなんだかんだ21年なんですね。
まあそんな中で社長が75歳とおっしゃってましたが、初めてお目にかかった時は、社長は54歳、私は41歳。あれから21年、社長全然変わってないんですよ! スタッフの皆様も21年間、同じ方々がいらっしゃっていいなと思いますね。
年齢層が高くなってもお仕事をしてくださってる「チャオ」さんの社長、そしてお店のスタッフの皆さん。歴史の長いお店には意味があるなと思いますね。本当にありがたいお店です。
帝国ホテルタワー時代にリアル版TSLを受講してた方々は、必ず1回は「チャオ」さんには行ってる、そういう方々もいらっしゃれば、今で言うとTSL出身、そして「1%の勝者になるための実践講座」「ダイヤモンドクラブ」をご受講くださってる方々は「チャオ」さんには行ってると思うんですが、あの「チャオ」さんの歴史も21年間。もうその前からお店はやってますから、やっぱり30年以上継続してるお店ではないでしょううかね。
すごいことだなと思います。
やっぱり継続するには意味がある。
お客様に愛されるには意味がある。
理由が明確にあるっていうことですね。