ペンネーム:いまいさん、30代男性からです。
朝倉先生。いつも楽しく拝聴しております。
私は県立高校で教員をしております。
学級担任が楽しくて、専門教科を授業で生徒たちと学ぶのが楽しくてこれまで駆け抜けてきました。
その結果、生徒のためにと思って、頑張ったことが評価され、新卒11年目で学年主任に任命されました。
私はいつかは「担任」を外れるだろうとは思っていましたが、こんなに早く外されるとは思っておらず、それでいて大好きな授業時間も減らされることとなりました。
それでも生徒との距離を遠ざけたくなくて、生徒へ毎週のようにメッセージを発信し、時には担任を飛び越えて面談してしまうこともあります。
30代前半という立場でたくさんの先輩方と一緒に仕事をする上で、主任なのに自らが動くのは良くないという言葉を時々いただきます。
私はこの年齢、この立場でどのように振る舞えば良いでしょうか。朝倉先生のお考えを伺えればと思います。
はい、ペンネーム いまいさん、メッセージありがとうございます。まずは新卒11年目で学年主任に任命されたこと、本当に素晴らしいことだなと思います。この後、チャプターを分けて私の考えをお話しさせていただきますね。
一生懸命、今を生きているがゆえに、この後どのように解釈し、どのように振る舞えばいいのか、そんなことを感じておられるのではないかなと思います。あくまでも私の考えではありますが、一つのものの見方、考え方の参考にしていただけるとありがたいです。
ペンネーム いまいさんへ、私からのメッセージです。
立場が人を作る、肩書きが人を育てるという言葉があります。
年齢関係なく一生懸命仕事をしてきた人は、より高い地位任務にない、今度は子供の教育だけではなく、教職の場についてらっしゃる先輩方、後輩方の指導に就くっていうことも出てきますね。これって素晴らしいことですよ。
これまでいまいさんは一生懸命子供の教育に携わり、そして県立高校の教員をなさり、学級担任が楽しくて楽しくって、専門教科を授業で子供たちに一緒に教え、互いに学び合うのを楽しみにしてこられました。もうここはご自身の中でのステージでは非常に良いステージを極めた、
では、その次のステップアップ、これを体験していくことによって、より一層自分自身が、今度は子供の教育だけではなく同僚との人間関係、先輩との関係性、後輩に対する指導育成、これを身につけてどんどん成長、進化された上で、また子供の教育に戻ることがどれだけ力がつくかなんですね。
私は小学校教員を4年3ヶ月させていただきました。臨月まで教壇に立たせていただきましたが、4年生、5年生、6年生、5年生、最後は2年生を担任させていただいたんですが、その時も熱血教員という形で表彰されたり、やっぱり主任になること、周りの人にも色々と評価をいただきました。最初は違いましたよ。やっぱり100点満点取るまでテストをやる。授業45分でわからなかったら放課後に残して教え、それでも理解できなかったら毎日家庭訪問しながら勉強を教えました。
子供の能力に大差はない、理解できないまま前に進むからわからない。
ではどうすればいいの?
わかるまで教える。
できる子供は先生が誰でもできる、できない子供を育ててこそ教師だろうということで、ものすごいこだわりを持って子供たちの教育をさせていただきました。
その後は離婚していろんなことがあって、最終的に35歳で営業職に身を置き、そこからは社会人教育、社会人教育の分野に身を置くことになりました。
自分自身が35歳、36歳の時に札幌の営業応援として携わらせていただきましたが、まだ入社して2年目。しかも私よりも親世代、昭和12年、昭和16年。まさに私の父が12年生まれで母が16年、もう大先輩なわけですね。そして札幌の営業応援といえども、後輩に当たる人たちは私よりもうんと年上。1人は昭和24年生まれ、一回り近く上ですね。もう一人の方も昭和35年と、全員が私より年上でした。
年上の人を指導育成するっていう立場に着いた時、悩みました。苦しみました。やっぱりなかなか受け入れてもらえなかったですし、何を言っても東京からトップセールスがやってきました。嫌味を言われたりとか。それでもやっぱり頑張り続けることによって、最後は氷が溶けるように理解してくださったんですね。
最初は「東京からトップセールスが来て、私たちを指導するそうですよ」みたいな感じのイメージでしたが、それでも一生懸命頑張って雪の中で何度も転びながらも面談同行したり、朝礼でどうすれば結果が出せるのかっていうセールストークを披露し、それを覚えてもらったり。嫌味もいっぱい言われました。ですが最終的には理解してくれましたね。
そんな中、夏休みに訓練に、指導力養成コースっていう訓練に出た時に、先生から「朝倉はどんな花が好きなのか」って聞かれました。
私は「ひまわりが好きです!ひまわりは常に太陽に向かって全力で育だとうとしています!」って言った時に
「一番大きなひまわりはどんな形で咲いていますか?」と聞かれたんですね。
そうだ、一番大きなひまわりは太陽に向かって一生懸命育つんではなく、やっぱり種がいっぱい入って重いがゆえに、頭を垂らしてる。まさにこれから育てようとする人たちを見てるんだなっていう絵が浮かんで、涙がポロポロ出てきました。
年は一番若い。ですが、札幌の営業応援に任命され、自分自身が自分よりも親世代の方、全員年上の人を指導育成する立場に着いた時、しんどくなかったかっていうと大変でした。
そんな中、メンターである見山敏先生から「立ち向かう人の心は鏡なり」こういうメッセージを頂いて、がむしゃらに全力投球でやらせていただいたおかげで、結果的に札幌の営業所が1位になったんですね。
あの時の体験があったからこそ、私はその後、経営者の道を歩むにあたっても、やっぱりその時の経験が後に生きています。
もっと言うならば今私が学校教員に戻ったとするならば、これまでの人生経験が非常に生きた上で、子供たちの教育に携われるなっていう、これはもう自信を持って言えます。
だからこそいまいさん、素晴らしい先生として、担任として非常にいい先生。
今度は主任の立場として、周りの先生たちがより一層教育に熱意を持って、
いまいさんのように、いまい先生のように教育に対する価値観、
そして子供たち、生徒さんたちに対する思い、それを是非とも共有していただいて、
どれだけ教育が素晴らしいことなのか!
どれだけ教職員の仕事がやりがいのある仕事なのか!!
をお伝えしていただければなと思います。
先生たちは大変なんですよ。
今やはり保護者の方々も、もう下手すると自分たちよりも学歴が非常に高かったり、物申す知識も豊富で、ある意味先生たちをやっぱり見下した物言いとか、馬鹿にする言い方をする、そんな保護者の方々も多くいるっていうことを耳にします。そんな中で悩み苦しみながらも、子供たちの教育に携わってらっしゃる先生たちは、やっぱり素晴らしいなと思うんですね。
だからこそ、そのお仕事を聖職として頑張っていただければなと思います。
いまい先生、是非とも今回主任に任命されたっていうことって、本当に素晴らしいことなんですね。
また担任をしたいなと思ったら、環境を変えて担任をすることもできます。ですが、今立場に着いた以上は、その立場の仕事を全うしてほしいなと思います。
最初から上手い人なんかいませんからね。ですが、いまい先生であれば、30代前半というお立場であったとしても、やっぱり学年主任としての道を、学年主任としての立場を全うし、周囲の先生たちによき影響力を与えてくださる、そんな存在になってくださることを私は確信しております。
この私の考えが正しいとか、こうあらねばならないということではなく、一つの参考にしていただけるとありがたいです。
いまい先生、素敵です。
活躍を心から期待しております。