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父と娘の小さな約束…  2025年1月23日

毎週木曜日は、読み物の日としまして、書籍や雑誌、新聞などから見つけた、学び多きエピソードを朗読の形でご紹介させていただきます。

リスナーの皆様にとっても、心に響く物語が見つかれば幸いです。

それではお聞きくださいませ。



父と娘の小さな約束


春の午後、庭は柔らかな日差しが降り注ぎ、風に揺れるシャボン玉が輝いていた。

7歳の桜はその光を追いかけて、笑顔で走り回っている。

「パパ見て、こんなに大きいのができた」

満面の笑みを浮かべたさくらが叫ぶと

父の修一は穏やかな微笑みを浮かべて頷いた。

「本当だ、すごいな。空に虹色の宝石を浮かべたみたいだな」

修一の言葉に、さくらは誇らしげに頷いた。

彼女の純粋な笑顔と無邪気な声は、修一の胸にいつも温かい明かりをともしていた。


夜、桜が眠りに着いた後、修一は書斎でふと考えた。

「この小さな手を、どれだけ長く守れるだろうか。やがて巣立つ日が来るのかな」

その思いに、少しだけ胸がキュッと締め付けられた。



それから数年が経ち、さくらは中学生になった。

少し背が伸びて、髪も長くなり、父に甘えていた幼い頃の面影は薄れてきた。

彼女は自分の部屋で過ごすことが多くなり、修一との会話も以前より少なくなっていた。


そんなある日の夕方、修一はさくらの部屋の前に立ち、そっとノックをした。

「さくら、少し時間があるか」

ドアの向こうから、少しけだるげな声が返ってきた。

「何?」

修一は小さな紙袋を手にして、部屋に入った。

「これ、見つけたんだ」

修一が差し出したのは、幼い頃にさくらが書いた1枚の絵だった。

絵には手をつなぐ父と娘、そして大きな虹が描かれていた。

「これ…」

さくらは思わず口元を手で押さえた。

「覚えてるか?」

修一は優しく訪ねた。

「うん、これ、パパとずっと一緒にいたいって思って描いたんだよね」

彼女は絵を見つめながら、どこか懐かしそうに微笑んだ。

「そうだな、お前はこれを見せて、嬉しそうに『ずっと一緒だよ』って言ってた」

修一の声は、どこか遠くを見るような穏やかな響きだった。

「でもさ、パパ…」

さくらの声は少し震えていた。

「私、大きくなって、これからもっといろんなことが変わるかもしれない。でもね…」

修一はそっと彼女の方で手を置いた。

「でも?」

さくらは少し俯き、涙を拭いながら行った。

「パパがずっと私を守ってくれたみたいに、私も、パパのこと大切にするからね」

修一の目に、熱いものが込み上げてきた。

言葉にならない思いが、胸の中で膨らんでいく。

「ありがとう、さくら」

彼はただそれだけをつぶやき、娘をそっと抱きしめた。


その夜修一はは、デスクの引き出しに絵をしまいながら心に誓った。

「この手を話す日が来ても、心だけはずっとそばにいる」

一方さくらは眠りにつく前、心の中でこうつぶやいた。

「どんなに離れても、パパは私の一番のヒーローだよ」

窓の外、夜空にかかる月の光が、いつまでも父と娘の絆をそっと照らしていた。



友人から届いた、父とこの小さな約束。

娘ってお父さんのこと、子供の頃大好きですよね。

娘のことをまた、お父様もものすごく大切に思われてますね。


すが、思春期を経て、どんどん大きくなるにつれて、娘と父はずっと子供の頃のような関係性を貫くことができるかっていうと、途中変わることってありますね。

私は、父が大好きでした。

本当に、小学校中学と父と一緒にいろんなところに出かけました。

いっぱい映画も見ました、お酒も飲みに行きました。


そんな中、本当に大好きな父のことを語らなくなった、そんなタイミングはありました。

30年間ずっと許してなかったんですね。

私は本当に許せないと思ったら、逆に言葉に出すこともしない。

それを口に出すことすら、なんとなく、それすらもイヤだなという、そんな頑なな、頑固な自分がいたんですね。


46歳の時、初めて「朝倉さんがお父さんを許せるようになったら、そこから人生、さらに良くなるかもね」っていうことを、美容師の先生から言われ、その辺りから変わり始めたのかもしれません。


直接言葉に出して

「お父ちゃんが人の保証人になったのは、人を助けようとしたからやな...」て、

「せやけど、お前らに苦労かけた」って。

もっと早く許してあげてたら、もっと色々話ができたんではないかな、ともっといろんな質問したかったなって...


大好きだった父を、なぜ許せなくなったんだろうとか。

まあ母がが苦労してた姿を見ながら、娘はいろんな成長と共に父に対する感情を抱く。


このVoicyを聞いてくださっている男性の方の中でも、お嬢様がいらっしゃって、そのお嬢様のことを思うがあまり、つい愚痴が多くなったり、説教が多くなったり、怒りの感情が芽生えたり。

ですが、心配ではなく信頼。


子供と親との関係は、やっぱりこの血のつながりって本当に不思議ですが、一生涯、父は娘にとってはヒーローですよね。

これが、歳を重ねれば重ねるほど反抗期があったとしても、後になって感じるものがあるんです。

後になってわかる時が来るんです。


もっと早く理解できてたら、もっと早く自分自身が許す心を持っていたら、展開は変わったかも分かりませんが、両親がいなくなっていろんな教えを思い出した時に、父が様々なお店に行った時に、礼儀正しくいろんな人と接する姿、またお店のお姉さんから、ものすごく慕われていたんだなっていうのが、やっぱり反応対応によってわかる。そんなことをここ最近はふっと思い出すんです。


もっと一緒にお酒を飲みに行けたら良かった...

もっと一緒にカラオケできたら良かった...

もっと一緒に旅に出ればよかった...

最後に映画を見ればよかった...

いろんな後悔があるんです。


だからこそ、このVoicyを聞いてくださってる皆さん、ご両親を大切にしてくださいね。

お嬢様との関係性。特にお父様はお嬢様をこよなく愛し、お嬢様のことを一番に考え、そして、それは一生涯変わらないと思うんですが、娘がどんどん進化変化するプロセスにおいては、接し方、あり方、心配ではなく信頼を得て見守っていただけたらなと思います。


なんとなく今日は友人から送ってもらったメッセージを読みながら、父のことを思い出させていただきました。




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