物分かりの悪い男が勝つ理由
対決9
さて諸君、諸君はあまりにも物わかりが良すぎる。
諸君は経験豊かな心理学者のごとく、客の心の動きに比べて敏感だ。
それは良い。
だが、行き過ぎがいけない。
頭に止まったハエを追うために客が頭を振ると、それを拒絶と受け取る。
尻が痒くて腰を動かすと、それを帰ってくれという合図だと受け取る。
そして、逃げるように帰ってくる。
こんなことで帰ってきて、それでセールスと言えるか?
例えば金はある。
「この商品も欲しい、しかし買わない」と客がきっぱり断ったとしよう。
物分かりの良い諸君は大抵「分かりました。それではまた何かの折に」なって言って引き下がってしまう。
一体何がわかったのだ。
心の中の「なぜ?」という叫びを、どうして客に叩きつけないのか。
諸君は間違っている。
客はどうせ買わないのだから、無駄だというのか。
そうだどうせ買わないのなら、せめてその理由だけでも、はっきり聞かせてもらうのではないか。
それは男一匹のメンツのためだ。
体を張ってでも、納得出来る理由を引っ張り出さなくてはいけないんだ。
心の中で「なぜ?」という叫びを自信満々に言い放った時、諸君は初めて客に切り込んだと言える。
今日から諸君は物分かりの良さを捨てよ!
分からぬことは、決して分かっちゃいけない!
そいつを聞け!
教えてもらえ!
客の目を見て「納得出来ない!」と言うんだ。
物分かりの悪い男が勝つ理由
これは以前の会社、社員教育研究所の創業経営者である財部一郎社長から教わったお話です。
物分かりのいい人が売れるとは限らないですよね。
まさに、お客様から断られる
高い!
間に合ってます!
検討します!
どこも一緒でしょ?
効果は感じられない!
昔からお付き合いしている人がいますから
「はっ、左様でございますか。それではパンフレットだけでも」
「あっ、そうですか...」って言って簡単に腰が引けてしまう。
断られてからがスタート!
これは営業に限らず
自分がどうしたいのか?
どうありたいのか?
例えば、上司折衝交渉も営業だと思うんですよね。
今日食べたいものを、パートナーに主張するのも営業交渉力だと思います。
アッサリとあきらめてしまう。
「高い!」
「左様でございますか。〇〇様、高いからこそのメリットについて、3点を伝えてもよろしいですか?」
「高い!言いにくいことを正直におっしゃって下さいまして、ありがとうございます」
「〇〇様、トータルご予算はいくらを考えていらっしゃいましたか?」
「高い!」
「左様でございますか。今回の私の説明そのものは、ご理解いただけましたでしょうか」
お客様の断り文句に対しても、否定しないで受け止めて、クッション言葉をキチッと使いながら受け止める」
「高い!」
「高くないんです!」
これは否定言葉ですよね。
「高い!」
「確かに高いです。しかし....」
これも相手の言葉を否定してることになります。
イエス・バット法が悪いわけではないんです。
ですが、否定されて喜ぶ人は1人もいないと思うんですね。
「高い!」と言われた瞬間、もーどんな営業の研修であったとしても、100%出てくるのが
高い!
間に合ってます
検討しますよ
予算に合いません
これ絶対と言うほど出てきます。
その時に相手の断り文句を否定しないで受け止める。肯定も否定もしてないわけですよね。「左様でございますか。かしこまりました。言いにくいことを正直におっしゃって下さいまして、ありがとうございます」
このようにクッション言葉で受け止める。そして自分の思いを相手に伝える。上司折衝交渉も営業です。時には上司に対して物申さなきゃいけない時があります。
「〇〇部長それ間違ってますよ!」
正論が悪いわけではなく、正論の主張の仕方を間違えると、運命が悪くなる。
「〇〇部長、大事な話があるんですが、お時間取ってもらえませんか?」
「いいよ」
「どれくらいのお時間頂けますか?」
「まー10分くらいだったらいいかな」
「畏まりました。それでは3分間で要点をまとめてお話をさせてただきます。よろしいでしょうか」
「いいよ」
「少し耳の痛いお話になりますが、率直にお伝えてもよろしいですか?」
「いいよ」
そこからキチッと自分が思ってることを伝える。
これはものすごく大事な話です。
いいにくいことを相手に伝えなくてはならない時ってあります。
上司折衝交渉
例えば、部下に対しても、上司に対しても、これは違うなと思う時がありますよね。その時に言い方ひとつで却下されるか、クッション言葉をきちっと見つけて、フレームをかけて伝えることによって、相手の聞く耳が立つ。
これって凄く大事なポイントではないかなと思うんですね。
営業職に身を置いている方々だけが営業ではなく、人生そのものが自分を売るという点においては、私を含めVoicyリスナーの皆さん全てが、営業だと思うんですよね。
ここは、ものすごく大切なポイントなので、是非とも何回も聞いて下さればなと思います。
お客様が首を横に振ってしまった瞬間、頭に止まったハエを追うために、頭を振った瞬間に、拒絶と受け取ったり。尻が痒くて腰を動かした瞬間に、もう帰ってくれという合図だと捉えてしまう。
そして逃げるように帰ってくる。
こんなことで帰ってきて、本当にセールスと言えるのか?
例えば「金はある。この商品も欲しい。しかし買わない」ときっぱり断られた時、物分かりの良い営業は大抵
「分かりました。それではまた何かの折に」
「左様でございますか。それではまた改めて」
「また改めて」って言って、もう1回訪問するのかって言うと、ほとんどないですよね。
1度こういうことがありました。
私宛に何度も何度も営業の電話をかけてきて下さった、ある証券会社の新入社員の方がいました。
何回も何回も電話をかけて、そして営業電話だからっていうことで、ある意味電話を受けた人は私には伝えていなかったんですね。
ところがある日、私が東京駅前丸ビルの本社があった時に、私は丸ビルにいました。その時にその営業の方から連絡があったんです。
彼は私に電話をかけてきた。
私は彼が頻繁に電話をかけてきたっていうことは知りませんでした。そして私は外からかかってきた営業電話は基本的には居留守は絶対に使いません。居留守は分かるからです。
「少しお待ち下さい」って言って
「〇〇は出かけてます」
これはもうすぐにわかりますね。
従って、営業電話100%出ます。
その時に私が言ったのは「私は長年お付き合いしてる方がいますので、基本的に証券会社様で、新しく口座を作ることはありません」という話をしたところ、
彼がね「1度だけでもお会いしていただけませんか?」っていう中で、
「来て頂いたとしても、担当を変えることはまずありえません」っていうことをしっかり伝えました。
そして10分、15分後ぐらいですかね?会社のチャイムが鳴ったんです。
ピンポン♪♪
そうです。
その電話の彼が外に立ってました。
「今だったら、朝倉代表と名刺交換が出来ると思って走ってきました!」
その時に、ピンポンが鳴った時に、その私の職場にいた社員が「本当に来た!」っていうの表情を浮かべて、私はものすごく怒りました。
「皆さんはこれが出来ますか?」って
初めて、何度も何度も何度も電話をかけてきて、その時代表である私はいない。だけど直接電話に出てくれた。「今日であれば会える!」って言って、すぐ飛ん出来たんです。
素晴らしいと思いませんか。
そして私はトップセールスレディ生塾の体験セミナーのお話をしました。当時体験セミナーは、男性もリアルで参加ができました。
3000円のお金を払って、彼は私のセミナーを受けに行きました。
そしてその後、彼は結果・成果を出したんです。
このエピソードは実話です。
簡単に諦めてはならない。
腰の引けた弱い営業で売れた試しなんかない!
うちの会社もそうですが、数多くの企業様で営業研修を担当させて頂きましたが、売れない営業には共通点があります。
「いい人」はどうでもいい人だったりします。
お客様のために弱い営業ではダメなんです。
本当に良い商品は、やっぱりお客様にはっきり売って欲しいんです。
断られても
断られても
断られても
この商品がお客様のためになると思ったら、真剣に挑んで欲しいなと思います。
売れない営業は罪
これはうちの牧野専務も同じことを言います。
本当にいい商品なのに、なぜ遠慮してお客様に伝えない!
私どもの企業研修を長年受けて下さってるお客様の中で、倒産件数は1件もないんです。
弱い営業はお客様に良い商品を売ることが出来ない!
弱い営業にはなってもらいたくないなと思います。
ぜひ「物分かりの悪い男が勝つ理由」
物分かりのいい人で営業で、結果・成果を出した試しはないっていうことも、合わせてお伝えさせて頂きます。
参考になればありがたいです。
クロージングとプロポーズはイコールですよね。
「買って下さい!」とはっきり言えなかったら、まずお客様は商品を買って下さることはないですよね。
イヤー待ってました!君から商品を買いたいです!!
なんてことはまずあり得ないわけで、基本的には断り文句からスタートします。
不安だからですよね。
その商品を本当に買っていいのかどうなのか?
本当に元を取れるかどうなのか?
効果があるのかないのか?
そこに対してあっさり諦めてしまったら、何を売っても売れるわけはないわけですよね。
クロージングはプロポーズ!
「俺と付き合ってくれや!」って、ひょうきんである人が、真剣な顔をして
「〇〇、僕とお付き合いして下さい!」とか
「俺と付き合ってくれ!」とか
「僕と結婚して下さい!」
真剣な顔ではっきり挑むからこそ、相手も真剣になるわけですものね。
真剣な表情と感じのいい笑顔
この二つは究極の武器ではないかなーっていうこと改めて思います。
それにしても、以前の会社財部一郎社長ってやっぱりすごいなと思います。
これだけの文章を書ける!
これだけの、やっぱりあり方を教えることが出来る!
すごいプログラムを編み出したということを改めて感じました。
9月11日がお誕生日でした。
昭和11年6月11日
今、私の両親と一緒に、またお世話になった藤木相元先生、財部一郎社長、クボタコウザブロウさん含め、あの世できっと仲良くして下さってるんではないかなと思います。
いつか行く道ですよね。
その時に、またご挨拶ができればなと思います。
何言ってんでしょ、私 !!