毎週木曜日は朗読の日として、これまで感動したお話であったり、新聞やテレビや雑誌などで「あっ!たお話をおすそ分けしたいな!」と思うものをピックアップしてお届けさせていただいております。
今日は私宛に届いた1通のお手紙を読ませていただきます。このお手紙を読ませていただく前に、まず先日、沖縄に行きてんつくまんさんとYouTube対談をさせていただきましたが、そのYouTube対談、てんつくマンさんのYouTubeの番組、また私のYouTubeの番組でもお互いに対談をさせていただきましたが、見ていただけましたでしょうか。
5月22日にお話をさせていただき、その後配信させていただきました。まずはそのてんつくまんさんとの対談のお話からお聞きいただけると、この私が今日読む手紙の真意がわかっていただけるんではないかなと思うんですね。
てんつくまんさんとの対談の最後に、これはvoicyでお話ししようと思ってたんですがということで、そこで初めて語る内容をお伝えさせていただきました。
今日はそのことをお伝えできればなと思います。
頂いたお手紙を読ませていただきます。
朝倉千恵子様
改めまして、この度は素敵なお品物をお譲りいただきありがとうございました。パワフルにご活躍されていると思いますが、お体の方は大丈夫でしょうか。お引越しの荷造りでヘトヘトになっていた朝倉さんがとても可愛らしく、面白かったです。
あれからスタッフみんなで家具をお出迎えをして、大切に扱わせていただいております。店舗スタッフもみんなめちゃくちゃ喜んでおります。若山も喜んでおります。
当日はお忙しい中、家具に対するお気持ちや思い出話を少しではありますが、お聞きすることができてとても嬉しく思いました。
モノには魂が宿るとよく聞きます。でもどうやって魂が宿るのか、または僕たち家具を扱う人間がよく肌で感じる、家具のオーラはどうやって生まれているのか、それは家具に対する日々の扱い方、気持ちや考え方であると朝倉さんとお会いして感じました。
それは頂いた本にも書かれていた、いつかこの家具にふさわしい家に住むというイメージのもと、どん底から一つひとつ大切に購入した家具ですから、それはオーラを放ってますよね!って思います。
それだけではありません。それは家具をお引取している中でのことです。
僕は「お部屋綺麗にしてますね!」と言った一言に、朝倉さんは「いつ誰が来てもいいように綺麗にしているんです」とお答えしてくれました。何気なしにお答えしていただいた一言ではあったと思いますが、僕にとってはとても心に刺さる一言でした。
なぜなら、それは常に誰かを思っての行動、お掃除をする時も誰かを思いやる気持ちを持っているから、家具にも思いがこもるのだと。すごいなって簡単な言葉になってしまいますが、朝倉さんとお会いして物に魂が宿るシステムが解明されました。
泣く泣く手放すことになった家具たち。一つひとつに思い出のあるものばかり。手放すのはとても勇気がいるし、どうせなら一緒に持って行きたいと思う気持ちがあったはずです。
その大切な家具たちを託していただいたこと、大津個人として和愛グループの一員として、本当にありがとうございました。
作業が終わり会社に着くまでの間、なんだか胸がほっこりしておりました。こんなお仕事ができてめちゃくちゃ幸せです。そう思わせてくれた朝倉さんはとても最高です。これからも末永くお付き合いよろしくお願いします。
これからも素敵な笑顔で。
エイエイオー!
大津旭生
このお手紙は、わっかんさんこと若山陽一郎さんの社員の方から頂いた、大切な大切なお手紙です。株式会社和愛グループ、愛知県小牧市。これは小木東と読むんでしょうか。小木東2丁目113番。今回担当してくださった大津旭生さんとのご縁、とても感謝しております。
私は今年、香取隆信さんのおかげで大阪リーベルホテルでのAGE★MANフェスティバルに参加させていただきました。そこでわっかんさんこと若山陽一郎さんとのご縁をいただきました。
わっかんさんがどういうお仕事をされてるのかっていうことは、正直それまでは存じ上げていなかったんですが、わっかんさんのお仕事をお聞きし、一度私の名古屋のマンションに来ていただきました。
そして名古屋に実際に私が滞在してる時間は月に1/3以下。そんな中で、この家具に思い入れがありすぎて、東京からこの家具のためにマンションを借り、そしてこの家具たちのためにということも含めて、なかなか手放せない、思い出のある、思い入れのある家具、ひとつひとつへの思いを語らせていただきました。
そんな中、若山陽一郎さんが大津旭生さんを紹介してくださいました。
大津さんが訪ねてきてくださり、そしてやはり同じように、この家具に対する思いもお話をさせていただきました。
私の書籍、41冊目の書籍『運を整える。』この本をお読みになってくださった方々は、すでにお分かりかもしれませんが、私は何も持たず、車の中に詰めるだけの荷物を積んで、子供たちを連れ家を飛び出しました。
2人の子供達とは経済力がないがゆえに一緒に住むこともできず、経済的に力がないということは惨めだなと思いました。そして絶対に経済力を身につけると心に誓って、結果的には株で大失敗し、4,000万円の借金を作ってしまったのが35歳の年。今から27年前のお話です。
何にもないところからスタートしました。100円ショップで買ったコップやお皿、そしてフライパン返しであったり、お玉であったり、すべてはそこからのスタートでした。
プラスチックのコンテナからのスタート。
パイプベッドを購入し、その下にコンテナを並べ、パイプベッドの前にはレースのカーテンを置き、ベッドの上にはカバーをかけ、なんとか人が訪ねてきた時にも、安く見えないようにいろんな工夫をしました。
そこから自分の部屋には全くそぐわない家具をボーナス、賞与をもらったタイミングに、1つ1つ1つと増やしていきました。そのとても思い入れのある27年間で愛用してた家具を、全て手放す覚悟をしたのが3月末の話でした。
櫻庭露樹先生の書籍をたまたま偶然にオーディブルで聞く機会があり、その時に決断しました。
執着からの脱皮、よし手放そう!
そして名古屋にある家具含め、全てをわっかんさんに託しました。担当者である大津旭生さんは本当に丁寧に対応してくださいました。そして何よりも私の思いを汲んでくれました。最後に全ての荷物をマンションから出した時、全部持って行ってくれました。
私が育てていた観葉植物、2週間ぶりに戻ってきてもちゃんと咲いてくれた観葉植物たちも、全て大切に持って行ってくれました。
唯一、藤木相元先生から頂いたミグ戦闘機と同じデザインの社長の椅子だけは、南紀白浜の自宅に送る決意をしました。まさに引っ越しのタイミングに、あの藤木相元先生から頂いた社長の椅子を持って行ってくださった方が、ヤマトの家具を運搬する方で、ゆふこれたかさんがいわゆる「ナンパ」って言ってた、その方の話ですね。
私の歯の治療してくださってる坂田先生には「そんな軽い感じのチャラい感じの方じゃなかったんですよ...」って言ったら「チャラいです!」っておっしゃってましたけどね。とっても素敵な方でした。
その大津さんと、大津さんと一緒にお見えになってくださったお二方も、非常に丁寧にお仕事をしてくださいました。
2LDKのマンションには本当にたくさんの荷物がありました。それを一つひとつ丁寧に梱包し、見事な仕事ぶりで家具たちを、また観葉植物を、全ての私の大切なものを持ち帰っていただきました。
全部が終わった後、何もなくなった広いフローリングに地べたに座りながら、もうヘトヘトになって、私がもうある意味座り込んだ感じですね。その時のことを可愛いとおっしゃってくださりありがとうございます。
なんかこみ上げてきたんですね。愛着のある家具、ド貧乏で本当に大変な、そんな歴史の中で、私の歴史を見てくれた家具。これを全部手放すということは、本当にどうしようかなと思ったんですが、白浜の自宅にはそぐわない。白浜には白浜の家具があります。
そこも含めて「よし全てを手放す!」
蘇州で蘇州博物館で買わせていただいたスワトウの刺繍も、表はトラ、後ろはライオン、そして月下美人のスワトウ、本当に気に入ってたものも含めて、全て持ち帰っていただきました。
1つ残らず綺麗に持って行ってくださった後に、様々なことを思い、涙がこみあがってきた、そこを大津さんはしっかり受け止めてくださいました。そしてその後頂いたお手紙です。
もう名古屋のマンションは使っておりません。住まいは南紀白浜だけ、あとはホテル住まいをさせていただいております。そのことをてんつくマンさんのYouTube対談でお話をさせていただきましたが、若山陽一郎さんとご縁をつなげてくださった香取貴信さんは今日がお誕生日です。
香取高信さんのおかげで、わっかんさん若山陽一郎さんとのご縁がつながり、大津旭生さんとの縁がさらに深まり、今回お手紙をいただくことになりましたが、全てを手放した後、私の中に何かが起こり始めました。執着からの脱皮。そして怒りの感情は奢りである、社員が辞めたのを人のせいにしたり、直属の上司のせいにしている自分は、みっともないなっていうことに対しても気づきを得ました。
若山陽一郎 |
そこから驚くほどいろんな気づきがあるんです。
株式会社新開拓は今年の6月1日で20周年を迎えました。
創業からの10年はとにかくがむしゃらでした。まさに外の景色を見ることもなくトップギアを踏み続けて歩み続けた10年。
その10年は私自身も年間300回検証を行い、月に38回40回と研修を行っていた10年。
そこからある方に「朝倉さんがいなくなったらこの会社はダメになるね」「朝倉さんが死んだら終わりでしょ!」って言われて、やらないことを決め、企業研修は全て社員に託しました。
それも全てどこに原因があったのかということも、今回気づくことになったんです。
執着からの脱皮。
ここから本当の意味での私の決意、私の覚悟が決まりました。
是非ここからさらに朝倉千恵子が何をなそうとしてるのかっていうことも含めて、見守っていただければありがたいです。
今回大津旭生さんから頂いたお手紙の一番上に、ご自身が書かれたフクロウのイラストがありました。
大津さんは、私がフクロウが好きだっていうことも、ちゃんと気づいてくださってたんだなっていうことを思うとなんか泣けてくるんです。
ありがとうございます。
この直筆で書いてくださったお手紙は私の一生涯の宝物です。
大津さんにこのお手紙のことをお話してもいいですかっていう承認を得て、しばらく間は空きましたが、今日このタイミングで公開させていただきました。
是非Voicyリスナーの皆様、これから先も私は執着からの脱皮をした今、さらにあの世にお金も持っていけませんし、もし私に何かあった時にあの家具の整理であったり、いろんなことを社員に託さなくてはならなくなる。それも社員には迷惑はかけられない。
本格的な就活のスタートなのかもしれませんが、やはり自分自身の人生を様々振り返り、いつ何が起こったとしても「綺麗に生きていきたいな!」っていうそんな思いになりました。
今回このタイミングでお話ができたこともありがたいなと思います。
これまでの全てのご縁に感謝。
そして家具を一つひとつに対する思いを真摯に受け止めてくださったわっかんさん、大津さんありがとうございます。
さらにここから精進を重ねてまいります。
私の家具がどなたかのお役に立てば嬉しいです。
本当に大事に大事に大事にしてきた、思い入れのある家具たちです。