あるところに病気の父親と二人で暮らす息子がいました。
父親は言いました。
「わしはもう長くはない。わしが死んだらこの壺に花を生けておくれ。」
それは、古ぼけた小さなツボでした。
しばらくして父親が亡くなると、息子は言われた通りに壺に花を生けました。
すると煙がむくむく、壺の中から大男が現れました。
「うわ〜あなたはどなたですか?」
「わしは壷に住んでいる魔神だ!」
息子は目を輝かせました。
「願いを叶えてくれる魔人ですね。僕の願いを言います。」
「一つ、お金持ちになりたい。2つ、美人のお嫁さんが欲しい。3つ、みんなから尊敬されたい。」
しかしいくら待っても、魔人は魔法を使ってはくれません。
「まずは水を飲ませてくれ!」
息子が水を差し出すと、魔神は食事がしたいと言いました。
「新鮮な野菜をたっぷり、魚や肉も焼いてくれ。」
息子は戸惑いました。
「魔法で出したらいいでしょう。」
魔人は怒りました。
「文句を言うな!」
息子は仕方なく食事を作りました。息子はがっかりしました。
「願いを叶えてくれないならもう帰ってください!」
しかし、魔人は「お前が水を入れたせいでツボの中が水浸しになった!」と言って帰ろうとしません。
息子は、魔人にお腹いっぱい食べさせるために一生懸命働きました。
魔人は他にも「風呂に入りたい!」「肩を揉め!」と注文ばかり。
息子が断ると、それはそれは大きな声で怒鳴りました。
息子は初めは仕方なく魔人を世話していましたが、自分が父親にしてあげられなかった親孝行している気持ちになり、魔神に優しくするようになりました。
息子の様子を見ていた村人たちは、亡くなったお父さんの古い友人を世話しているらしい。若いのに偉いと褒めました。
村長も感心してついには「娘を嫁にもらってくれんか!」と言いました。
村長の娘は気だてが良くて、村一番の美人でした。貧しくて何の取り柄もない自分とは釣り合わないと息子は心配しました。
しかし村長はにっこり「お前はよく働く。村人からもう尊敬されている。娘もお前を気に入っている。自信を持ちなさい!」
結婚式の前の日、息子は魔人にお礼を言いました。
「おかげで願いが叶いました。」
「全てはお前の努力の結果じゃ。願いは自分で叶えるものじゃ。お前の父親もそうして願いを叶えたんじゃ。わしはもうツボの中へ帰るのじゃ。」
息子は泣きながら「いつまでもここにいて!」と魔神に頼みましたが、魔人は再び煙となって壺の中へ帰って行きました。
いかがでしたか。
いいお話だと思いませんか。
毎週木曜日の朗読に何をお読みしようかなと思って友人に相談したところ、この今のお話を教えてくれました。
素敵なお話ですよね。
人間は誰しもこうなったらいいな、ああなったらいいな、ああなりたいなと言うことで、いろんな夢を見ますよね。
しかしながら何の努力もしないで夢が叶うわけはありませんね。
夢を夢のままで終わらせるのか、夢を確実に実現させていくのか、それは実践行動しかない。
来年1月の7日、夢叶う新年会も行いますが、夢を夢のままで終わらせるのではなく、確実に叶えるためには、
夢を語れる友持つ
夢を応援してくれる人を持つ
ここって大事ですよね。
ぜひ皆様ご自身の明るい未来
これから先の未来のために夢を持ち、夢を叶えてまいりましょう。
素敵なお話をご紹介くださった大切な友へ、ありがとうございます。