昨日配信したVoicyを桂春蝶師匠が聞いてくださいました。
そして、桂春蝶師匠からとってもありがたいメッセージが届きました。
春蝶師匠にいただいたメッセージをVoicyリスナーの方に紹介してもいいですか?ということで、了承を得て今日はお届けできたらなと思います。
リスナーの皆様のコメントも、春蝶師匠はしっかり目を通してくださっております。
それでは、桂春蝶師匠から届きましたメッセージを読ませていただきます。
Voicy、いま聴き終えましてございます。
素晴らしい放送で、感動しました。すごい!ここまで伝えてくださった方なんていない…そう思ってしまったほど、深く深く想いを届けてくださったことに、ただただ感謝申し上げます。
さて、今回の放送のテーマ「本音」は私の創作にも大きく関わる課題でございました。私たちは伝統芸能ですから、古典という型があるし、それを習得した後にどう破り、どう離れていくか、そこがとても難しいのです。
そこで大切なのは本音と申しますか、自分は何を運命・使命として何を伝えたいのか、何を語りたいがために生まれてきたのか?それを追求する気持ちです。
そこまで真剣に自分に問い続けないと本物の作品にはならないのです。しかしそこには「伝統芸能世界が持つガラスの天井」が立ち塞がっています。見えないのだけど、それを破る勇気は誰もがなかなか持てない。
そこで鍵となるのが「一度、孤独になる覚悟」だと私は思っています。自分のやりたいことを問えば勝手に一人きりになってしまう。しかし、孤独になってもいい、孤立してもいいから自分の本音を、本心を、真心を、最も美しい形に変容させて世に伝わる作品に昇華させていく。本音はギトギトして生々しいこともございますから、それを美しく生成していけば、それはその人の素晴らしき個性となる。
かの岡本太郎も、
「孤独は強く生きるためのバネだ!」
そして
「壁は自分自身だ!」
とも言っています。
今日の放送で、皆様からのご意見ご感想を耳にし、改めて本音・本心の重要性を学ばせていただきました。ありがとうございます。私にとって、素晴らしい時間でございました!
朝倉先生と共創、共生させていただきたい。そこから素敵な未来を生み出していきたい!改めてそう感じた次第です。
これからもよろしくお願い申し上げますね!♥️
桂春蝶師匠、本当にありがとうございます。
このお言葉の一つ一つが、まるで心の奥深くに静かに沈んでいた何かをそっと呼び覚ましててくださっている、そんな気がしました。
孤独になる覚悟という言葉が、実は胸に響きました。
桂春蝶師匠が語られる世界、伝統芸能。
そこには何百年と続く、型という重圧があり、見えない壁に挑む日々がある。
その中で、自分の使命とは何か。
自分は何を語るために生まれてきたのか。
この問いを自らに投げかけ続ける姿に、私は深い共鳴を覚えました。
芸とは、型を真似ることではなく、魂を燃やし、真実を届けること。
それは私の生き方そのものでもあります。
とはいえ、守破離の守、この守もできず、破はないと思うんですね。
基礎を馬鹿にせず怠らず、基礎があるからこそ、守破離の守の後に破ることができる。
そしてその後に、自らの個性が際立つのではないかなと思います。
私自身も、人生を振り返った時に、覚悟の連続でした。
32歳で2人の子供を連れて家を飛び出し、経済力もなく、行く当てもないことによって、一人で生きる道を選択せざるを得なかった。
絶対に経済的に豊かになってやると決めて、株の世界に入り、8ヶ月で800万円貯めたものの、最終的には4000万円の借金を作ってしまったのが、35歳の年。
どん底とは、これ以上の落ちようはないだろうっていうくらい、本当に絶望的な、もう全てを失った瞬間でした。
暗闇の中で、心の声が小さく、私に響いてきたんです。
まだ終わってないよ。
ここからだよって。
ですが、もうこれ以上落ちようがないというような、本当にしんどかったし、辛かったですね。
でも、誰にも言いませんでした。
誰かに伝えたところで、仮に同情してもらったとしても、誰も自分を救ってはくれない。
そんな中、静かに聞こえてきた声。
まだ終わっていない。
ここからだよって。
4000万円の借金をどのように返していくのか。
それを何が何でも成し得るしかない。
とはいえ、先が見えない中、再就職をしたくて10社中9社は落ちて、35歳を超えた私を拾ってくれる会社もなく、唯一、唯一一社だけが面接に落ちてくれた、その教育会社で営業職として仕事ができたことによって、今日があります。
その自分自身の声を信じて立ち上がり、営業という世界に飛び込んだおかげで、今の自分があります。
何も持たず、誰も助けてくれない中、だからこそ見えたんだなと思うんですね。
孤独の中にしか本当の力は生まれないということを、私は実体験で見つけました。
孤独は敵ではないです。
それは自分を磨くための沈黙の修行です。
見えない涙を流しながら、それでも自分を信じ続ける時間です。
誰にも理解されなくてもいい、信じる道を貫くというのは簡単ではないです。
何よりも勇気がいることです。
ですが、その覚悟を持った人だけが、本音を語れるようになるのではないですようか。
本音は、桂春蝶師匠がおっしゃる通り、ギトギトして生々しいものです。
ですが、そこに真心と愛を込めて磨いていくと、やがて美しい個性に変わっていく。
私も営業の現場で、何度も何度も自分自身の過去を恨み、そして何度も転んでは失敗し、それでもお客様と一緒に前を向く。
お客様に何ができるのか、どうすればお客様が喜んでくださるのかということを考えながら、仕事をさせていただいたおかげで、人間の器を作っていけたのではないかなと思います。
まだまだです。
ここからだなと思っておりますが、本当に学びの時を過ごすことができました。
岡本太郎さんの、孤独は強く生きるためのバネだ。
壁は自分自身だ。
この言葉はまさに人生の真理ですね。
人は他人に拒まれるのではなく、自分の中にある恐れや迷いという壁に立ち止まるんです。
ですが、その壁を越えた瞬間に、世界は一気に開けていきます。
壁は目の前にあるようですが、右にも左にも後ろにもありますよね。
だからこそ、いかにその壁を乗り越えていくか、いや、ぶち破っていくのではないかなと思います。
桂春蝶師匠もきっと芸の中で孤独を抱えながら、何度も何度も壁を破ってこられたのではないかなと思います。
その覚悟の深さが、春蝶師匠の落語の中にあるんです。
私は、桂春蝶師匠の最後のお言葉の「共創」共に作る「共生」共に生きる、この響きがとても好きです。
共に作り、共に生きる。
そこにあるのは、支配でも競争でもなく、響き合いです。
芸と教育、舞台と人生、形は違っても本音で向き合い、心で共鳴すれば、人は誰でも光になれます。
桂春蝶師匠、どうかこれからも、その芸の力で人々の心を照らし続けてください。
私も、学びを深め、これから先、出会う人たちにも、これまでご縁をいただいた方々にも、ご恩返しができる人生を歩んでいきたいなと思います。
Voicyリスナーの皆さん、このメッセージを聞いてくださっているリスナーの皆様も、今、孤独の中にいるかもしれません。
ですが、それは悪いことではないんです。
孤独とは、魂が次のステージに進むための準備期間ですよ。
嵐のように見える夜も、実は、私たちの心を磨く聖なる時間です。
誰にも見えないところで、涙を流しながら努力している、私たちを宇宙はちゃんと見てくれていると思います。
だから、どうか信じてくださいね。
私たちの本音は、必ず誰かの光になります。
その日が来るまで、どうか諦めないで、突き進みましょう。
桂春蝶師匠、改めて心から感謝申し上げます。
桂春蝶師匠をご紹介してくださった鶴岡秀子さんにも、心からお礼申し上げます。
芸という道を歩まれるお姿に、私は生きる美学を感じます。
芸とは、生き方であり、祈りであり、覚悟そのものです。
私もまた、人生をかけて伝えるという芸を磨いていきたいなと思います。
共に本音で、真心で、この時代を照らしていきましょう。
孤独を恐れず、本音で生きる。
その生き方こそ、人としての最高の芸術です。
今日も、リスナーの皆様の心が静かに優しく、そして確かに光り続けますように、朝倉千重子でした。






