なぜあのお店はいつもお客様でいっぱいなのか⁈
今から25年前に、私がお客様から教えてもらったエピソードから先にお話をさせて頂きます。神楽坂にある料亭のお話でした。
その当時は、サラリーマン川柳でも
「窓際も 人数が増え 活気づく」
窓際族って言う言葉が流行始めたタイミングでもありました。
山一證券様の倒産であったり、北海道拓殖銀行様の倒産であったり、その後に人材のリストラ、そういった言葉が流行り、窓際族って言う言葉がたくさん生まれました。
そんな時に、あっちこっちで接待で使っていた料亭が、ことごとくお客様がお見えにならなくなり、どんどんどんどん淘汰されていったって言うような事例がある中、唯一神楽坂の料亭だけは満席、毎回予約でいっぱいって言うことを、私はお客様から教えてもらったんですね。
なんで、その神楽坂の料亭だけがいっぱいなのかって言うことで
「朝倉さんなぜかわかる?」って言う話の中で、お客様が何を好むかって言うことを、常に意識し、それをご提供している。季節、旬の食材を本当にお客様に喜んでもらえるようなあり方。そして器、デザイン、そういったもので出している。
これってある意味、誰もが出てくる答えなんですね。私も同じように答えました。
実は答えは何だったか?
皆さん、どう思います?
なぜ、その神楽坂の料亭だけが、他の料亭さんが全くお客様をお見えにならない時に、その料亭だけが常にリピート、そして予約でいっぱい!なぜなのか?って言うことなんですね。
これはデータベースって言う言葉、その時に初めて私も耳にしたんですが、データベース化をしていたって言う話があったんです。
何をデータベース化してるんだろう?
一体、お客様の好みをデータベース化してるのかな?そう思ってたら、実は違いました。
何をデータベース化してたかって言いますと、それはお客様が残したものをデータベース化したんですね。
残す=苦手な食材
残す=あまり好まない
残す=お腹がいっぱいでそこまで食べきれない
そう言うデータベースに残したのは
何を食べなかったか?
何を好んで食べたかではないですね。何を食べなかったのか?そこをデータベース化することによって、お客様が嫌うものは出さなかった。どんなに料理長が手間暇かけて作ったとしても、それをお客様が残すって言うのは、料理長の自己満足で終わる。
それよりも何よりも、お客様が好むものを出すようにする!って言うことで
残したものをデータベース化して、それは出さない
そう言うあり方によって、その神楽坂の料亭だけが見事に生き残ったってお話だったんですね。
まずはこのエピソードを先にお話をさせて頂きます。
このお話に基づいた上で、私が体験したお話を、この後チャプターを分けて話させてください。
私は2020年12月28日に自宅を南紀白浜に移しました。
東京駅直結の丸ビルに本社を構え、そこで10年10ヶ月「トップセールスレディー育成塾」もリアル版TSL148期までは、丸ビルのセミナールームで研修は行っておりました。
ですが、コロナが2020年3月あたりから押し寄せ、そこから自宅でのまあそれこそ自粛期間中、在宅で仕事をするのが当たり前となり、リアルTSLができなくなって、オンラインに切り替えたのは2020年6月20日。
その6月20日から女性限定の営業塾「トップセールスレディー育成塾」をオンラインに切り替えたことによって奇跡が起こりました。
これまで子供が小さいから、なかなか往復交通費、宿泊費をかけて50万円、70万円を払って、丸ビルまで学びに行くことはできないと言ってた人たちが、お子さんを抱っこしながら、自宅にいながらでも学べるようになった。コロナによって、本当にあり方が大きく変わりました。
そんな中、本社を名古屋に移したのが2021年1月からです。
東京36年
東京には、私は36年間住んでおりましたが、36年間住んでいた東京を離れたのが2021年の9月の3日、ちょうど今から2年前ですね。
2年前に東京を離れ、名古屋に本社があるからこそ、その近くに住まいを構え、実際は住民票は白浜に移し、月に1回は自分の自宅に行ってます。
その自宅近くに、実はホテルがあるんですが、温泉宿、その温泉旅館、温泉ホテルと言うか、そこはいつも前々から車がいっぱいで、コロナのタイミングも、そしてコロナ明けも、いつも車がいっぱいなんですね。
そんなに名前が頻繁に出てくるわけではないにも関わらず、なぜこの温泉旅館は常に車がいっぱいなんだろう?すごく気になっていたんです。
そしてある日、私は走って行って、たまたまその外でお掃除をしてる方に
「こちらに日帰り温泉って、食事付きの日帰り温泉入ることはできませんか?」って言う話をしましたら
「そのようなプランは行っておりません」って言う話だったんですね。
だから宿泊をしないとそこには泊まれないと言うことで、自宅から歩いて5分の場所なんですが、私は一度泊まってみようと思って、出張バッグを持って、そしてオンラインセミナーの準備も整え、全ての段取りをし、自宅から歩いて5分の場所に1泊まってみました。
素晴らしいお湯、温泉も、ものすごくよくて、料理も値段よりも豪華だな!って言うことで、ですが、例えば、飛び抜けた料亭の高級料理でもなく、温泉も何か特別な露天風呂があったり、仕掛けがあるわけでもないにもかかわらず「何でここはいつもお客様はいっぱいなのかな?」って、その理由が、1回目では分からなかったんですね。
次に2度目にもう一度予約をしました。
その際も、その際も1泊の予約をしたんですが、もう正直フロントに行って、自分で足を運び
「歩いて5分の場所に自宅があるので、寝る時だけは自宅でも問題ないんですが、夕飯とお風呂だけでも入らせてもらえませんか?価格は1泊の価格でも問題ないです。」って言いましたら、特別なプランをご提供頂いたんですね。
宿泊よりも安い金額で、食事付きの温泉付きのプラン。食事、温泉付きのプランをご提供頂いて「やったー!」と思って、一人でお酒を飲み、料理を食べ、1泊の時は車でそこまで行って、次の日はやっぱり車で帰ってくるとなるとお酒を飲めないわけですから、やっぱりお酒を飲めるためには、車を置いて歩いて5分で行ける場所だからこそ、歩いて行けることが理想。
そう言う中で食事をしてお風呂に入って、お風呂に入って食事をして、またお風呂に入って自宅に戻って寝て、これが2回目でした。
やっぱり、その時も出してもらったお料理は、品数が多くておいしく頂きました。とはいえ、そこまでの感動を覚えることはなかったんです。
実は3回目、つい先日、食事と温泉付きのプランを頂いた時に気づいたんです。
なぜここにはお客様が常にお越しになるのか!
それはお鍋、お魚がいっぱい入っているお鍋、そして洋皿って言うのがありまして、必ず洋風のお皿のところには、お魚のムニエルだったり、そういったものが一つ出てくるんですね。
今回はサーモンのムニエルだったんです。そしてサーモンのムニエルに、お鍋は魚介のお魚が入ったお鍋、そして他にもいろんな品数があったんですが、食べた時に「はっ!」と気づいたこと、実は骨がないんです!骨がないんですよ!
私は生魚は好きですが、焼き魚は昔、祖母と食べてる時、私喉に骨が引っかかって、焼き魚あんまり好みません。そしてもっと言うならば、大きな骨だったらいいんですけど、小骨が喉に引っかかったって言うこともありまして、鯖で当たって、光り物が苦手になったり、でも何でも食べるんですよ。
出されたものは残さず全部食べるんですが、しいて聞かれると「青魚は苦手です」ってことは伝えます。あらかじめ「青魚は苦手です!」って言うことを伝えてたが故に、青魚は出てこないんですが、お魚を食べた時に「ん〜?骨がない!」
通常だったら、お魚食べたら骨が必ず横に避けるにも拘わらず、骨がないんですよ!
全部食べ終わった後に初めて気づいたんです。
そうだ、ここに出されるお魚料理は、料理長が全て骨を抜いてくれていると...
そこに感動を覚えた私は、全ての料理を100%頂いた後に、もう周りが料理も出し終わった後だからこそ
「恐れ入りますが、もし可能であれば料理長にご挨拶してもよろしいですか?」とお声をかけさせて頂いて、料理長が出てきてくださいました。
その時に私が言いました。
「今回3回目です。3回目にして感動しました!」と
「お魚に骨がない、全部骨を抜いてくださってるんですね!」
「はい、ご高齢の方も多いですから」
なんと素敵なと思って、も〜感動したんですよ。
誰も見てない厨房の中で、料理長が高齢者の方が頻繁にお越しになられるがゆえに、骨を全部抜いてくれてたんですね。だから骨が喉に引っかからない。もうそれには感動を覚えました。
そして最後に精算する時にフロントの方に
「いや〜感動しました!料理長が骨を全部抜いてくださってるんですね!」って言いましたら
「はい、料理長はいつも大丈夫やったかな?骨、全部抜いてたかな?全部抜けてるかな?って言って、いつも気にしてます。」
ご高齢者の方が骨が喉に引っかからないようにと言うことで、全部骨を外してお魚料理を作ってくださっていたんですよ。もう私、感動したんです!」
Voicyリスナーの皆様、抜群に美味しい有名な料亭、有名な小料理屋さん、有名なお店、世の中いっぱいあるんですよ。その中で確かにおいしい!ですが年を重ねていくと、その骨が喉に引っかかって大変なことになる事って、多々起こるんですね。
そう言うことも含めて、事前に全部骨を外してくださっている。もう裏舞台でどれだけの手間をかけてくれてるんだと思ったら、もう感動して、もうそのホテルが、その温泉旅館がますます好きになったんですね。
10月もまた行きます!
その時は泊まってみようと思います。
そして感動を分かち合いたいなと、心底思いました。
今日は「なぜそこに常にお車がたくさん停まっているのか?」
コロナ禍のタイミングも、コロナが明けた時も、常になぜあの温泉旅館にはいつもたくさんの車が止まっていたのか。
その謎は、ご高齢者の方々が頻繁に使ってくださってるんです。
なぜならば、安心して海の幸を食べることができるからこそ。
南紀白浜は海の幸が美味しいんです。果物も美味しいです。野菜も美味しいです。
とれとれ市場、そして漁港がありまして、もう漁師さんがとれたてのお魚を出してくださるフィッシャーマンセンター(フィッシャーマンズ・ワーフ)、とれとれ市場始め、本当に美味しい海の幸をたくさん出してくださいますが、今日は私の感動した出来事をVoicyリスナーの皆様にシェアさせて頂きました。
いやー!本当にすごいなと思います。
これこそが、真のおもてなしではないかなと言うことに気づかせて頂きました。
ありがとうございます。
もう1つの事例があるんですが、それは改めてにさせてください。
今日はかなり長くなりました。
ぜひ皆様、参考にしていただけるとありがたいです。
人気のあるところには
人気のあるだけの理由がある
流行るお店には流行るだけの理由がある
モテる人はモテるだけの理由がある
うとんぜられる人は、うとんぜられるだけの理由がある
全部にわけがある
全てに意味がある